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英検 1day S-CBT(準1級)受験記

今回は、2021年1月実施の英検 1day S-CBT(準1級)を受験したので、その体験記を書こうと思います。

私はもともと英語の資格試験に興味はなかったのですが、最近、自分の特技をアピールするためには資格も必要だと考えが変わったので、とりあえず英検準1級を取ることにしました。とりあえず準1級を取っておいて、中長期的に英検1級を目指そうと考えています。

そんなわけで急遽受験を思い立った英検ですが、今回私が選んだ試験方式が、英検 1day S-CBT でした。

英検 1day S-CBT は、大学入試改革に合わせて2019年に開始した英検の新方式です。実施日が多く(準1級の実施日は限られますが)、従来型と違い4技能の試験を1日で受けられることが特徴です。Computer-based の英検には英検 CBT がありますが、それとも結構相違点が多いです。

また、2021年現在他の方式よりもやや受験料が安くなっています。

詳しくは公式HPをご確認ください。

www.eiken.or.jp

英検 1day S-CBT に限らず、Computer-based のテストを受けること自体が初めてだったので、緊張しました。

試験日までの準備

とりあえず参考書を買ったはいいものの、何もしていませんでした。

試験の数日前から焦り始めて、語彙パートと面接は一通り勉強して、ライティングは形式だけは確認しました。一次は大丈夫だと思いますが、スピーキングは明らかに練習不足です。

ドラゴン・イングリッシュ基本英文100

ドラゴン・イングリッシュ基本英文100

  • 作者:竹岡 広信
  • 発売日: 2005/09/21
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

ちなみに、スピーキングとライティングの対策のために、この本を(前日に)引っ張り出して確認しました。 相変わらずいい本です。大学受験生は全員買ってください。

試験

0. 試験開始まで

試験場は小さなビルの一室でした。

受付を済ませると、必要のない荷物をロッカーに入れてから試験室に入るのですが、持ち物の規定が厳しく、鉛筆(あるいはシャープペンシル)と消しゴムしか持ち込めませんでした。ハンカチ等もダメだと言われました。

1. スピーキング

S-CBTではスピーキングが一番最初です。お気をつけください。

録画された試験官が問題を出し、それに解答を吹き込んでいくという形式です。

これは当日気がついたのですが、Web カメラ等はありません。純粋に録音された音声のみが採点されます。

これは結構驚きました。もはや「面接」試験ではありませんね。従来型の面接では、挨拶などの礼儀正しさや、ジェスチャーなどの Non-verbal なコミュニケーションも大事だったと思うのですが、S-CBT ではその辺りが採点にどう影響するのかが気になります。

問題自体は、従来型と同じだと思います(英検の対策本の形式と同じでした)。高校生の頃に従来型の2級を受けたとき、面接官の質問が聞き取れず2回聞き返した記憶があるのですが、今回の S-CBT の面接官の発話は明瞭かつゆっくりで、準1級受験者であれば聞き取れない人はいないのでは、というくらい聞きやすかったです。従来型の英検では Non-native の面接官もいるので(私が苦労したのは日本人でした)、そういうブレがないのは良いポイントかもしれないですね。

試験室の他の人の声が聞こえたり、自分の声が聞かれたりすることを気にする方もいるかも知れません。しかし、自分が喋っている間は、周りの声は気になりませんでした。

結構心配していたスピーキングテストは、案外あっさり終わったなと言う感じでした。しかし、やはり録音音声のみが採点されるというのは気になります。この点については成績が返ってきたら加筆しようと思います。

2. リスニング

S-CBT 特有の方式に関して私が戸惑ったのがリスニングです。

リスニングは音源が流れ、それに合わせて画面が自動的に遷移するという仕組みです。これが曲者でした。

例えば、あと1、2秒考えたいというような場合でも、時間が来たら強制的に次の画面に移ってしまいます。自分の操作で見たい問題を見ることもできますが、音源は止まらずに流れ続けるので、正直前の問題に戻ったりするのは無理です。全問終わったら即終了なので、見直しの時間もありませんでした。

私はリスニング中にメモを取ったりするのが苦手で、また消しゴムを使ったりページを捲ったりするだけでも聞き取りがままならなくなるタイプの人間なのですが(シングルタスク?)、そういう人にとっては、機械のペースに合わせなければならないこの方式は辛いところがあるかもしれません。

ただ、リスニングはどうせ聞けたら解けるし、聞き取れなかったら無理という試験なので、諦めも肝心かもしれません。

ちなみに、リスニング中に外から火災報知器(学校とかにある赤いボタンのやつ)の音が聞こえて来たのが最悪でした。

3. 筆記

リーディングとライティングのセクションですが、ここは私にとっては問題はありませんでした。双方とも問題が画面に表示され、紙にマークあるいは記入して回答します。

語彙問題は特に問題ないと思いますが、消去法で解きたい場合に選択肢を消したりできないのは、人によっては気になるかもしれません。

長文に関しては、画面上で下線やマーカーを引く機能がついていました。結構おもしろい配慮だなと思いました。私は、文構造が著しく難しい文章でなければ印をつけたりはしないので、その機能は使いませんでした。

ライティングに関しては、CBT がキーボード入力なのに対して、S-CBT では( S-CBT はもともと大学入試のための方式だということもあって)従来型と同様に紙に手書きする方式なので、ただ普通に書くだけです。

手応えや感想など

S-CBT は問題やメモ用紙などを一切持ち帰ることができないので自己採点などはできません。したがって印象の話しかできませんが、いわゆる一次試験(R+L+W)は大丈夫だと思います。スピーキングは正直分かりません。

仮にスピーキングで落ちていたとしても、従来型英検を受けるときに一次試験免除が使えるので、とりあえずそのことは忘れて本丸の英検1級の勉強を始めていこうと思います。

S-CBT のシステムについてはこれまで書いてきた通りですが、全体的に思ったよりいい方式だなと思いました。試験日が多いし、試験場も駅チカにあるので行きやすいと思います。ただ現状1級には対応していないので、1級を目指す方は従来型を受けるしかありません(つまり、生身の人間を相手にスピーキングを受けなければなりませんw)。

以上が体験記でした。 英検の受験を検討している方、都合に合わせやすい 1day S-CBT もぜひ選択肢として考えてみてください。本記事が参考になれば幸いです。